栃木県立図書館

 

令和5年度 栃木県立図書館経営方針

基本方針

県立図書館は、県内公共図書館の中核的図書館として、高い専門性を有する司書と豊かな蔵書を基盤としつつ、本県の文化や歴史に関わる資料を広範囲に収集・保存・活用して“知”のサービスを提供するとともに、市町立図書館への支援・補完により県全体の図書館サービスの向上に努め、本県文化の発展や振興に寄与する。


目指すべき図書館像

県立図書館は、過去から引き継がれてきた“知”との出会いと、新たに未来へと引き継がれていく“知”の創造の場であり、人と情報、人と人をつなぎ、とちぎの人づくり、地域づくりを支える“知”の拠点であるとの基本理念のもと、次に掲げる図書館像の実現を目指す。
  1. “とちぎ”のことなら何でもわかる図書館
  2. 県内図書館をリードする中核的図書館
  3. 県民の課題解決のための図書館


重点施策

「目指すべき図書館像」の実現に向けて、次の事業を重点的に実施し、図書館サービスの一層の定着と深化を図るものとする。

1 知の財産を守り育み、発信する取組の充実
(1) 本県の歴史、文化、自然、産業、慣習等にゆかりの深い資料(地域資料)を幅広く収集する。
(2) 個人や企業等が所有する地域資料を発掘し、寄贈依頼を積極的に行う。
(3) 豊富な資料と対外的に評価の高いレファレンス力を活かし、県民のみならず行政対象レファレンス業務を充実させるとともに、その成果についての広報や図書館の価値をPRする。
(4) 栃木県が作成・発行するデジタル化された行政資料などの栃木県に関する資料・情報をわかりやすく体系的に整理し、ホームページ上で広く県民に提供するとともに、県職員自らの資料活用についてもPRしていく。
(5) 文書館・美術館・博物館等との協力体制を強化し、関連する所蔵資料の情報発信に努め、知的好奇心に応える多彩で魅力的な「知の機会」を提供する。

2 図書館と人と情報をつなぎ、県民ニーズに対応したサービスを展開
(1) 市町立図書館との連携のもと、県立図書館資料居住地返却制度、資料相互貸借制度や「栃木県図書館総合目録システム」の円滑な運用等により、非来館型サービスの充実を図る。
(2) 子どもの読書活動を推進するため、子どもの発達段階に応じた児童資料を網羅的に収集するとともに、指導者のスキルアップの支援や子どもの読書活動に関わる図書館関係者、学校関係者、読書ボランティア等への情報提供と活動支援を行う。
(3) 市町立図書館等へのレファレンス支援や図書館職員の人材育成に努めるとともに、学校図書館活用のための研修機会を増やし、職員のスキルアップが図れるようオンライン研修の実施など、研修内容の充実を図る。
(4) 県内の貴重な資料等の最終保存館として、市町立図書館との緊密な連携のもと、逐次刊行物の保存分担体制の円滑な運用を図るとともに、図書資料の保存体制を構築する。

3 知の財産を活用し、県民の課題解決を支援する取組の充実
(1) 専門的・学術的、資料価値が高い資料を中心に収集するとともに、大学図書館や国会図書館、他都道府県図書館、関係機関等と連携して資料・情報の提供を行う。
(2) 関係機関と連携した課題解決支援講座を開催するとともに、時節に応じたテーマを設定し、企画展示やホームページ・ソーシャルネットワーキングサービスを活用して情報提供を行う。
(3) インターネットを活用した各種オンラインデータベースの情報提供と利用促進を図る。
(4) 専門的な調査研究スペースの提供や県民・企業・団体の交流拠点としての機能の充実を図る。

4 利用者の視点に立った図書館サービスの推進
(1) 社会情勢や県民ニーズを検証し、運営の改善と新たな図書館サービスの提供に努める。
(2) 障害者、高齢者、外国人等に配慮し、図書館の資料、情報等がより利用しやすくなるよう、工夫してサービスを提供する。


 
令和5年度栃木県立図書館経営方針(PDF)